「口コミ代行業者」をお勧めしない4つの理由

こんにちは。歯科集客・SEO・SEMコンサルティング会社のNAFです。
今回は口コミ代行業者について思うところを纏めてみたいと思います。

結論から言うと、口コミ代行業者の利用は全くお勧め出来ません。
理由はいくつか有りますので、順番に説明していきましょう。

そもそも違法である可能性が高い

「景品表示法」という法律をご存知でしょうか。歯科の方々はあまり詳し分野ではないかもしれません。
少し法律をみてみましょう。

【景品表示法第5条】
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一  商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
二  商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
三  前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

それぞれ、優良誤認表示、有利誤認表示といいます。3項では内閣総理大臣の指定必要であるものの「誤認されるおそれのあるもの」全てが禁止されています。

また、消費者庁は代行業者による口コミに対し、インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項としてガイドラインを発表しています。

googleは対策を進めており、「口コミの自作自演」はそのうち使えなくなる

少し前のSEOでは、過度な被リンクや低品質なコンテンツが有効でした
しかし今では、この手の手法はまったく使えなくなってしまっています。
口コミ代行業者にも同じ事が言えるでしょう。
少しではありますが、対策は少しずつされています。たとえば、

  • 投稿暦のあるアカウントのコメントが上に来る
  • 作ったばかりのアカウントによるコメントはなかなか表示されない

といった事があるように、Googleはサイトだけではなく、コメントの信頼性も評価しています
たとえばコメント業者が同一IPから書き込んでいたり、他の医院とくらべGPSの履歴があるユーザーが極端に少ない医院は怪しい、といった評価基準を設けるのは簡単な事です。
*前者は実装されていますが、後者は未だ実装されていないと思います。

口コミに頼った集客が使えなくなった時、何も出来ない

オーガニックな口コミを増やす方法もあれば、悪い口コミが書かれにくい患者さんとのコミュニケーションもあります。
評判を落とさない謝り方も重要です。
このような話は、歯科医師だけでなく、衛生士・助手といった従業員の教育まで含んだ「医院作り」です。
口コミ業者に依存し続けた場合、医院として育てていくべきノウハウがまったく育ちません。
「口コミだけは良いけど他はボロボロの医院」でライバルの医院に勝てるのでしょうか。
「口コミ」が使えなくなった瞬間、スタッフの「これまでのやり方」を変えて、医院を立て直す自信はありますか?

口コミ業者を信用するべきではない

上でもご説明しているように、自演の口コミは違法性が高いと言っていいでしょう。
口コミ代行業者のウェブサイトを見ると、会社名すら記載されていないサービスも存在します。

ここから先は憶測の域を出ませんが、
私が口コミ代行業者であれば、クライアントの口コミに定期的に低評価をつけます…笑
そもそも違法性を認識しながらビジネスを展開している倫理観のレベルなので、これくらいは行って不思議ではありません。
正直、反社といっても差し支えないと思います。

まとめ

違法性の問題、持続可能性が低いこと、使えなくなった時の問題、口コミ業者が信用に値するか、とかなり「使わない」理由は明らかでしょう。
確かに、現場に立つ歯科医師さんにとって悪い口コミは不安の素です。一刻も早く、悪い口コミを業者の口コミで隠してしまいたい、と考えるのは自然な感情です。
しかし、その不安こそが口コミ業者が「漬け入る隙」です。
正しい対応をしていて、本来と異なる口コミを書かれた場合、しっかり説明をするべきですし、医院に不備が有るのであれば、謝るべきです。口コミが増える医院を目指し、低評価には「正しい対応」をする事が王道の口コミ対策です。